深いむし歯は根管治療で治します!

むし歯で歯が溶かされた範囲が広くなると、根管内(歯の内部)にある神経や血管までばい菌で汚染されてしまいます。ここまでむし歯が深くなると、従来の治療法では抜歯するしかないと考えられていました。しかし抜歯は、歯周組織への負荷が大きく周囲の歯列の乱れの原因にもなるため、できれば避けたい処置。この問題を解決するのが、天然歯の根っこを残す「根管治療」です。

根管治療は、ばい菌で汚染された歯質や歯髄(神経や血管)をきれいに取り除き、歯の根までしっかり洗浄・消毒する治療法。最終的に内部に薬剤を詰め、被せ物で歯の機能を回復させます。根管治療は、歯の形状や部位によっては、手探りでの難しい処置となってしまいます。しっかり処置できていないとむし歯が内部で再発し、根の先に膿がたまって再治療、もしくは抜歯ということにもなりかねません。そのため、非常に慎重な治療が求められるのです。

根管治療の流れ

STEP 1 STEP 2 STEP 3

STEP 1

ばい菌で汚染された歯髄をしっかりと除去します。

STEP 2

根管内を拡大形成し、根管の深さを測定します。

STEP 3

根管内をしっかりと洗浄・消毒します。
STEP 4 STEP 5 STEP 6

STEP 4

内部に隙間なく薬剤を詰めて密封します。

STEP 5

被せ物の土台となる芯を入れ、形を整えます。

STEP 6

被せ物を装着して、噛み合わせを確認します。

以上が根管治療の基本的な流れですが、実際の根管内はこうした図では表せないほどに複雑で、形状も人それぞれ。根管内部から徹底的にばい菌を取り除くのは至難の業といっても過言ではありません。

根管治療に欠かせない器材

当院では、正確で失敗のない根管治療に力を入れています。これまで、歯科医師の経験や勘に頼りがちだった根管治療も、最新の設備や器具を取り入れることで、患者さんにも歯科医師にも負担が少なく、確実で安全な治療を実現しています。

マイクロスコープ

マイクロスコープ

患部を明るく照らしながら、最大20倍に拡大して見ることができる手術用顕微鏡。深く複雑な形状をした根管内部も細部まで確認でき、高い精度での治療を実現しています。

マイクロスコープについてくわしくはこちらでご説明しています マイクロスコープについて

ラバーダム防湿法

ラバーダム防湿法

ラバーダムは弾力のあるゴム製のシートで、治療する歯以外を覆います。患部への細菌の侵入を防ぐのが大きな目的ですが、治療器具や削った歯の破片、薬品などがお口の中に落ち、誤って飲み込んでしまうことも防ぎます。導入していない歯科医院もありますが、安全性を高めるために使用が推奨されている器具です。

ニッケルチタンファイル

ニッケルチタンファイル

根管内部の神経を取り除く器具です。通常使われているステンレスファイルと比較して、ニッケルチタンファイルには高い弾力性があります。汚染された組織が根管内に残らないよう、より高い除去性能が期待できる器具を使用しています。

根管測定器など

根管測定器など

これらの器材で根管の長さを測定したり、根管を拡大します。正確な根管の長さを測定したり、根管を拡大することで、より正確で確実な治療が実現できます。

歯科用CT

歯の根の先の病変の状態など、通常レントゲン画像に比べて立体的に見えるので、はるかに正確で精密な診断ができます。それにより質の高い治療を提供することができます。

根管治療の種類

むし歯治療の最終段階ともいえる根管治療ですが、実は3つの治療段階があります。

第一段階 抜髄(ばつずい)根管治療

ばい菌に汚染された歯髄(神経や血管)を除去し、内部を洗浄・消毒する治療です。薬剤を隙間なく詰め、歯の土台となる芯を入れ、被せ物で歯の機能を回復させます。深いむし歯になった歯を、ふたたび使えるようにする大事な治療法です。

***こんなときに行います***

むし歯が深く、神経までばい菌に汚染されているケース
むし歯だけでなく、何らかの理由で神経が死んでしまっているケース

第二段階 感染根管治療

根管治療の再治療です。先の治療で詰めた薬剤を除去・洗浄するため、手間がかかり高い治療精度が要求されます。

***こんなときに行います***

根管の深い部分で炎症を起こしているケース
根尖病変(こんせんびょうへん)=歯の根の先に膿がたまっているケース
不完全な治療が原因で、顎の骨に悪影響が出ているケース

第三段階 外科的根管治療

しつこい根尖病変(こんせんびょうへん)を外科的に取り除く方法です。歯の根の先に空いた穴には、密封性の高いMTAという充填素材を詰めて塞ぎます。

***こんなときに行います***

感染根管治療でも回復が難しいと診断されるケース
感染根管治療でも根尖病変(こんせんびょうへん)が小さくならないケース

根管治療は繰り返す度に、治療の成功率が低下するという調査結果があります。また、3度繰り返すと、4度目は抜歯になる可能性が非常に高まります。できるだけ再治療とならないよう、一つひとつの処置を正確に丁寧に行うことが大切なのです。もし、同じ歯の再治療を何度も繰り返しているようであれば、一度、当院へご相談ください。坂道を転がり落ちるようなお口の崩壊も、何らかの形で食い止められるかもしれません。

根管治療の成功率を高くする秘訣は、マイクロスコープの活用にあります!マイクロスコープについて

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